先日、日本大学1年生向けに「キャリアデザインセミナー」を行なって
まいりました。
大学に入学してまだ半年しか経っておらず、ようやく大学生活に慣れてきた
学生に向けた講義ですので、就職活動に向けて、というよりは、
「そもそも”社会に出る”って何?何で社会人として働くの?」という
基本的なお話をお伝えしました。
まず行なったワークは、「あなたはなぜ大学に入りましたか?」という
ダイアログ。
前後左右の人たちと話をしながら、自分の気づきも深めていく、というのが
「ダイアログ」ですが、最初は初めて話す人たちとの話すのが
恥ずかしかったり緊張したりしてモジモジしている学生もいました。
しかし、すぐに打ち解け、いろいろな意見を交わしていました。
特に目立った回答は、「きちんと就職するため」「資格をとるため」。
中には、「人脈を広げる」「自分探し」「やりたいことを見つける」といった
意見も出てきました。
そして、次に行なったワークは、
「働くことで得られること、働かないことで得られること、は何ですか」。
これはまさに普段私たちが取り組んでいる「ES」の考え方の中の
「非金銭的報酬」、そして「つながり」の大切さ、に気づくかどうか、
というワークです。
100名以上の学生が参加していましたので、小グループに分かれての
ダイアログの中でまとめられた結果を黒板に書き出す様子は、
とても賑やかで、かなりの数の項目が挙げられました。
一例を挙げると、「働く」ことで得られることとして、
・信用、信頼 ・お金 ・人間関係 ・礼儀 ・地位、名誉 ・達成感
・ストレス ・困難 など
「働かない」ことで得られることには、
・時間 ・お金のない生活 ・まわりからの批判的な意見 ・喪失感
といった意見が出てきました。
今私たちがESコンサルティングを通して企業の方々にお伝えして
いることでもありますが、
「目には見えない大切なもの」の価値に気づくアンテナを、学生のうち
から磨いて、多くのことを吸収して社会を生き抜く力を養って欲しいと
感じています。
「かっこよく働く大人」がまわりにはいない、と嘆くのであれば、
自ら新しい世界に足を踏み入れて「かっこよく働く大人」を見つけて
欲しい。
学校生活が単調でつまらない、と思うのであれば、
大いに本を読み、たくさんの人と出会い、”経験知”を積み重ねて
欲しい。
この混迷の時代に社会へ羽ばたこうとする学生たちには、
そういった「あえて一歩踏み出す」チャレンジングな姿勢と、
「場から学ぶ」豊富な経験知を蓄えていって欲しいものです。
今回参加した学生達は、自らの意欲で参加した人もいれば、親や周り
に言われて参加した人もいることでしょう。
けれども、動機は何であれ、自らのキャリア構築のために何か得ようと、
貴重な時間を費やしたわけですから、
そのことをまずは自信にもって、誇りとして、これからの学生生活を
歩んでいって欲しいと思います。
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