「安曇野ちひろ美術館をつくったわけ」という本を読んで、
印象に残ったお話がもう一つあります。
ちひろ美術館を建てるにあたり、建築家を探さなければなりません。
募集をかけ、面接を繰り返した結果内藤さんという建築家に決まりました。
内藤廣さんは、面接で
「建てた瞬間が一番美しい建築を作りたいとは思わない、
建物は人の一生をはるかに超えて存在し、
使われ続けることによって、何かを生み出すものだ。
崩れ落ちる寸前が最も美しい建物を作ってみたい。」
それを聞いた猛さんは、哲学的なものを感じ、
美しいものを作りたいと考えるのは、当然であるけれど、
多くは表面に見える美しさを求める。
生み出したものが歴史のなかでどういう役割を果たしていくか、
その存在のあり方に美しさを見出すことは、容易ではない。
と言っています。
建物という大きな箱を用意するのが建築家であり、
そこに暮らし、楽しみ、
箱のなかを埋めるのは私たちだと気づかされました。
会社についても言えることですね。
大きな箱のなかで懸命に働きみんなで箱のなかを埋める。
お客さんが箱を開けた時、
どんな顔で箱のなかをみるでしょうか?
笑顔になってくれるでしょうか?
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