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席に着くと、社会保険事務所の調査官から、本日は会計検査院立会いの調査になること、また、会社の社会保険加入状況を調査するためにいくつかの質問をすることなどと言った調査の趣旨を説明されました。
「御社ではレストラン事業部を展開されているそうですが、パートさんは何人くらいいますか?」
「大体200名くらいかと思います。」
百瀬社長は堂々と答えました。
「その内、社会保険に加入している人は何人いますか?」
「120名くらいだと思いますが。おい蛯原君。正確に何人だ?」
「はい。124名です。」
蛯原部長が答えます。
「そうですか。では就業規則とパートさんのタイムカードを見せてください。」
私はダンボールの中から用意していた就業規則とタイムカードを渡しました。
すると、社会保険調査官は隣に座っている会計検査官と相談しながら就業規則やタイムカード、労働者名簿などの該当する箇所になにやら付箋を沢山付けていきました。
一通りチェックが終わると社会保険調査官はこちらを向いてにこやかな顔でいいました。
「御社はきちんと規則も整備されているようですね。ここまできちんと整備してある会社さんは少ないんですよ。お忙しい中、ありがとうございました。」
蛯原部長はどこか誇らしげな顔をすると調査官に
「こちらこそ、ありがとうございました。それでは失礼致します。」
と言って、皆で退席しました。
「いやー、大丈夫だと思っても、ああやって書類をチェックされるのは良い気分じゃないね。ドキドキしてしまったよ。蛯原君の普段の仕事が完璧だと証明されたね。」
「ありがとうございます。それにしても社長本当ですね。終わったときには思わずため息が出てしまいましたよ。」
「西園寺君も蛯原君のような仕事を出来るように努力していきなさい。」
「はい。社長も今日はお疲れ様でした。」
こうして無事に社会保険の調査を乗り切りました。
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